31.沢山咸(たくざんかん):易占い六十四掛の意味
- 2019.11.22
- 六十四掛の意味

易占いの六十四掛のうち、兌(沢)の掛である31番の「沢山咸(たくざんかん)」の意味をお伝えします。
まず先に掛辞や象伝などの基礎を記載しますが、意味だけ知りたいという方は「意味」のところまで読み飛ばすかこちらをクリック(タップ)してください。
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沢山咸(たくざんかん)の基礎
では沢山咸の基本についてお話ししていきたいと思います。ここで言う基本・基礎は掛辞・象伝・爻位(掛)という易を構成している3つについてです。
ただ、易占いの初心者やあまり知識がない状態で見ても非常に分かりにくい内容となっています。そのため、この項目では具体的な部分は解説せず、大まかない意味を伝えていきます。
掛辞
咸は亨る。貞しきに利し。女取るに吉
読み:かんはとおる。ただしきによろし。おんなめとるにきち
「正しい道に進んでいれば願いは叶うが、悪い道に進めば凶となる」という意味があります。ただこの願いに関しては、もし集団で何かを大成させるというような願いの場合は成功はするけれど気持ちの部分で真に繋がってはいない状態を示します。
例えば、「仕事のチームで100万円を売り上げる」といったような場合に、100万円を達成することはできてもそれは単に達成できただけであってチームとしての真価を見出してはいない状態…。というような意味を持ちます。
また、女取るに吉というのは、結婚を指します。結婚するのにも良い時期なのです。
象伝
山の上に沢が有るは咸なり。君子以って己を虚しくして人に受くべし
読み:やまのうえにさわがあるはかんなり。くんしもっておのれをむなしくしてひとにうくべし
象伝はどの掛も非常に深い意味があります。毎回シンプルに説明できるようにしたいと思うのですが、この沢山咸も中々に簡単に説明するのが難しい掛です。
前置きが長くなりましたが、沢山咸の象伝は「正しい道を進むこと。上に立つ人は下の人に問い諭すと良い」という意味があります。
各爻位
- 初爻:まだ動く時ではありません。
- 二爻:静かにしていると良いでしょう。まだ動くのは控えてください。動くと凶と出ます。
- 三爻:じっとしていられない状況ですが、人につられて動くと良くありません。
- 四爻:強く自分らしさや自分を守ることに徹してください。そうすれば問題は無くなります。その反対に心ここにあらず狼狽えると限られた人しか付いてきません。
- 五爻:孤立する気配があります。しかしそれが後悔に繋がることはありません。
- 上爻:口先だけのうまい話に乗らないようにしましょう。
沢山咸(たくざんかん)の意味
では次に沢山咸の意味について説明していきます。大まかな意味と占いごと(占的)の運勢をぞれぞれお伝えしていくので、自分で占った時などの参考にしてみてください。
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大まかな意味
調和・バランスの取れている状況を示し、かつ感受性が良い状態を表す掛です。恋愛・人生・投資(金銭面)でも良い方向に行きますが、正しい方向に進んだ時にそれらが叶います。
感受性が高い状態が影響したり、悪い方向に進んだりすると周囲に流される・影響されることも懸念されます。
簡単な運勢
次に簡単な運勢の説明です。下記の一覧を参考にしてください。
願いごとやビジネス・仕事運・投資の運勢
- 占的:願いは叶います。
- ビジネス:順調に行きます。良くない行いで得た利益の場合は災難やトラブルに繋がるでしょう。
- 投資:良い状態が続くでしょう。投資に良いタイミングと言えます。
- 就職:ご縁があります。
- 開業:開業するのに良い時期です。
- 転職:転職に良い時期です。ご縁もあるでしょう。
- 方角:西、東北
- 色:黄色、白
沢山咸(たくざんかん)の時は正しさを意識する
沢山咸は正しい方向性や上の立場の人が下の人を諭すというイメージです。どちらも全体を俯瞰し、必要な物事を行って行くということが共通しています。それにはやはり「正しさ」が必要になります。自分にとって・人にとって・世の中にとっての正しさを意識し、悪いものや周囲に流されない強さを持ちましょう。
このように解説してきましたが、あくまで趣味で学んできたことを紹介しただけです。
人生や仕事・ビジネス・投資など様々なことに易占いを活かしたいのであれば、本格的な意味や具体的なアドバイスはプロの占い師にみてもらうことをお勧めします。
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