47.沢水困(たくすいこん):易占い六十四掛の意味
- 2019.11.21
- 六十四掛の意味

易占いの六十四掛のうち、兌(沢)の掛である47番の「沢水困(たくすいこん)」の意味をお伝えします。
まず最初に沢水困を構成する基礎をお伝えしますが、意味だけ知りたいという方は「意味」のところまで読み飛ばすかこちらをクリック(タップ)してください。
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沢水困(たくすいこん)の基礎
この記事では易を構成する掛辞・象伝・爻位(掛)を基礎として紹介します。沢水困が出た時に限らず易占いは、これを基盤として占いごとに対する結果を見ていきます。
ただ、初心者やあまり知識がないと非常にわかりにくい内容となっています。そのため、ここでは噛み砕いた内容をお伝えしていきます。
掛辞
困は、亨る。貞しかるべし。大人は吉。咎无し。言うこと有りとも信ぜられじ
読み:こんは、とおる。ただしかるべし。たいじんはきち。とがなし。いうことありともしんぜられじ
非常に大義になりますが「どのように動いても困難な時なので、どうにかしようと動くのではなくその困難を愉しみ困難が過ぎるのを待つと良い」という意味です。
困難なことをを愉しむのは難しいですが、そのような状況の時こそ人間性が見られる時なのです。
象伝
沢に水无きは、困なり。君子以って命を致し志を遂ぐ
読み:さわにみずなきは、こんなり。くんしもってめいをいたしこころざしをとぐ
沢水困の象伝も奥が深い意味を持ちますが、一言で表すと「非常に困難な時期だからこそ人事を尽くして天命を待つ」といった感じでしょうか。
大変な時期に無理に動かず、すべきことをするとはとても難しいことです。しかしそれに耐えしなくてはいけないことやすべきことを行い、時が過ぎれば物事に救いの手が差し伸べられることは、多くの困難を切り抜けてきた先人たちがよく知っています。私はこの掛にそのことを強く感じるのです。
各爻位
- 初爻:落ち着こうとすると痛い目をみて落ち着くことができません。路頭に迷う兆し。長い間迷うことになるでしょう。
- 二爻:飲食にすら困る可能性がありますが、時を待てば助けてくれる人が現れます。自ら動くと凶と出るので、待っていてください。
- 三爻:身の程を忘れて足元をすくわれ、それが凶となってしまう時期です。
- 四爻:誰かを助けようとしても妨害されます。願いが叶うのに時間はかかりますが、最終的には叶います。
- 五爻:とにかく辛い状況。身動きも取れません。ただ耐えていれば喜ばしい出来事がやってきます。
- 上爻:険しい道に進むことになるでしょう。動くと後悔しますが、自分の非を改めれば吉となります。
沢水困(たくすいこん)の意味
では次に沢水困の意味について説明していきます。大まかな意味と占いごと(占的)の運勢をぞれぞれお伝えしていくので、自分で占った時などの参考にしてみてください。
大まかな意味
沢水困は困窮・困難を示す掛です。人生・ビジネス・投資・恋愛など全ての占いゴトに対して苦しい状況を示します。
耐えて過ぎるのを待つことが大切です。今すべきことをしっかり行い、地固めをしていきましょう。
簡単な運勢
次に簡単な運勢の説明です。下記の一覧を参考にしてください。
願いごとやビジネス・仕事運・投資の運勢
- 占的:願いは叶いません。耐える時です。
- ビジネス:首尾がうまく行きません。あまり良い時期ではないので動かない方が良いです。
- 投資:低迷する兆しがあるので投資は控えましょう。
- 就職:望みがありません。地固めをすると良いです。
- 開業:このタイミングは良くありません。見合わせてください。
- 転職:縁がありません。もしするなら転職の準備だけ粛々としましょう。
- 方角:西
- 色:黄色
沢水困(たくすいこん)の時は無理に動かず今すべきことを丁寧に
沢水困は運気的に凶を示す掛です。無理に動くと更なる厄災・トラブルが起きて状況は悪くなっていきます。そのような時は、悪い状況なりを愉しむことが大切です。先述しましたが、やはり辛い時にその状況を愉しむことは難しいですが、今すべきことを丁寧に着実にこなして行くことで未来が拓けていきます。それは遥か遠く、私たちの先人たちが知った知恵でもあるのです。
沢水困が出たら「凶」。確かにそうではありますが、その状況に対する明確なアドバイスがあれば切り抜けることは大変ではありますが難しくはありません。その助言をもらうには、やはりプロに見てもらうのが一番です。ぜひアドバイスをもらってみてください。
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